11月14日、党市議団は、「市民に寄りそう行政」として全国的に有名になっている滋賀県野洲市の「債権管理条例」「くらし支えあい条例」について視察をおこなった。
税金の「一括納付を迫られた」「預金が差し押さえられた」…近年、様々な事情を抱え、地方税や国民健康保険税料を納められていない方々に対し、自治体による一方的差押など厳しい徴収が強まっている。
横浜市も同様の実態がある。
滞納は「市民からのSOS」
一方,視察させていただいた野洲市では、滞納は「市民からのSOS」として捉え、税金を払いたくても払えない人こそ、行政が手を差しのべるべき人だとし、市長自ら「滞納を市民生活支援のきっかけにする」「ようこそ滞納いただきました」と発信している。
滞納者の自立を支援
行政が納税相談などをおこない、滞納者の自立を支援している。
野洲市は債権管理にあたり、「差し押えによる一時的な徴収よりも、生活再建を経て納税していただく方が納税額が大きい」という生活再建優先の考え方で対応している。
くらし支えあい条例
くらし支えあい条例を制定し、「市は、その組織及び機能の全てを挙げて生活困窮者等の発見に努め(24条)、発見したときは、諸課題の解決及び生活再建を図るための相談に応じ、情報提供と助言、その他の支援を行う(25条)」と規定している。
市民生活相談課として、9人の体制で納税相談の他に、借金などの法律相談や失業や労働相談、介護・福祉分野の相談を入り口に生活困窮者を見つけ、生活再建の支援を行っている。
2016年度は、新規相談者179人、就労支援相談146人、就職決定96人の実績をあげている。
「市民の命を守るのが私たち公務員の仕事」「SOSに気づいた市民が、生活支援課に情報を入れることが当たり前になりつつある」野洲市の取組み状況を説明する市職員の言葉に、行政のあるべき姿を見た思いだ。
横浜市職員もきっとそんな思いで仕事がしたいと思っている。そうさせていないとしたら・・・それは。市長に責任がある。
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