海上自衛隊は、10月14日に相模湾で行われる安倍首相が観閲する観艦式を盛り上げるための行事を米海軍のイベントを模して「フリートウィーク」と称し、10月5・6日の両日、横浜港大さん橋国際客船ターミナルで、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」の一般公開を、赤レンガパーク(赤レンガ倉庫)で海上自衛隊東京音楽隊による音楽演奏会、海自カレーフェア、テントブースでの制服着用体験等を行うとしている。
中止求める申入れ 党市議団
9月30日(月)、日本共産党横浜市議団は、林文子市長あてに護衛艦「いずも」の一般公開をはじめとする公共施設での海上自衛隊「フリートウィーク」の中止を求める申入れを行った。港湾局の中野裕也局長ら2人が対応した。
市民と子どもたちに兵器慣れさせ戦争への抵抗感薄める狙い
申入れで、大貫憲夫議員(青葉区)は、今回のイベントの目玉の護衛艦「いずも」の一般公開は、同艦に搭載されている武器等の装備品などを子どもたちをはじめ市民に見せることで、兵器に慣れさせ、戦争への抵抗感を薄めようとする狙いが透けて見えると指摘。 平和な商業港として発展している横浜港で、自衛隊と艦船の戦闘能力を誇示するような広報活動のイベントは、戦争しないと誓った憲法9条をもつ日本では本来実施できないはずのものだと指摘。
敵潜水艦沈める模擬イベントも
赤レンガパークで予定されいるミニP-3C機動展示というアトラクションイベントは、「敵の潜水艦と対峙するストーリーが秀逸」とPRされている。
これは、自衛隊機が「敵」潜水艦を発見し、護衛艦が発射する魚雷で撃沈するという内容。(2019年4月の鹿屋基地祭の内容から)
2018年6月15日に横浜市議会では「横浜市国際平和の推進に関する条例」が全会一致で成立した。
条例の第2条では、「市は、国際平和の推進に関する施策を策定し、及び実施するものとする」、「市は、国際平和に関し、市民の理解を深めるため、必要な啓発及び教育を行うものとする」と定めています。この条例を遵守する立場からも、国に対して横浜市として使用ノーの意思表示を行うべきだと主張した。
中野港湾局長は、大さん橋の岸壁は国の持ち物であり、国土交通省から、「フリートウィーク」への協力を求められている。今日いただいた意見は、防衛省、自衛隊にしっかりと伝えると応えた。