横浜市教育委員会から出された「教職員の勤務実態へのご理解と改善策へのご協力について」という保護者へのお願いのお便りがニュースになっています。
この一枚のお便りが、テレビでのニュースに取り上げられるのは、何故なのでしょうか。
一昨年度(2013年度)横浜市は教職員の業務実態に関する調査を行いました。教職員1万4千人に対して、業務についての詳しい調査で、素晴らしい取り組みだと私は思います。
ここで浮かび上がってきたのが、全国や諸外国と比較してあまりにも長時間の勤務を横浜市の教職員がしているという実態です。
市教委は、この調査の結果を受けて、子どもたちの充実した学校生活のために、教職員が心身ともにゆとりを持って子どもと向き合う環境を作る必要があると考えていると表明しています。
そこで、改善策がいくつか提起されていて、これを実行していくために保護者のみなさんのご理解とご協力が必要というものです。
このお便りを受け取った保護者の方からは、
「市教委が先生方のことを考えて一歩踏み出した」と評価する方。
「先生方の長時間勤務は保護者の責任だって言われている気がする」
「保護者へのお願いというのに違和感を覚えた。教職員の勤務時間を減らすのは市教委の仕事でしょう」という方などで、このような思いが、今回のニュースとなった理由なのでしょうか。
ともあれ、ニュースになったことで、横浜市の教職員の勤務実態が見えてきたのは良いことだと思います。
先生方が、一人一人の子どもたちにゆとりを持ってそのまなざしを向けることができるようにしていくことが、子どもたちの豊かな学びを保証し、安心できる学校生活を創っていくことができると考えます。
そのための条件整備に向けてさらに頑張っていかなければならないと、このニュースに接して改めて思いました。
市教委からのお便りはこちらをご覧ください