みわ智恵美

三輪 ちえみ
日本共産党横浜市会議員
駆けある記

決算特別委員会[教育委員会]ー①貴重な古代の製鉄遺跡―上郷深田遺跡を破壊から守れ

2015年10月16日

みわ:27年前,栄区上郷猿田地区の舞岡上郷線道路の建設に伴う発掘調査が行われた上郷深田遺跡について、どのような遺跡で、どう評価しているのか、伺います。

小林教育政策推進等担当部長:横浜市都市計画道路舞岡上郷線建設に伴い、昭和61年9月から翌62年6月にかけて9か月間にわたって、工事区間に含まれる上郷深田遺跡の発掘が行われました。

DSCN1294-320x193[1]実施された調査の結果、製鉄に関係すると考えられる遺物や炉の跡などが出土し、7世紀中頃から9世紀前半にかけて営まれた古代の製鉄遺跡であることがわかりました。

みわ:東急建設による提案では、遺跡は建物の建設に伴う掘削で破壊するとなっていますが、教育委員会の見解を伺います。また、埋蔵文化財に関わる調査の指針を示してください。

小林教育政策推進等担当部長:開発により遺跡のある土地が影響を受ける場合、文化財保護法に基づき、事業者からの届け出を受けて、事業者と文化財保護のための協議を行うことになります。
CIMG0390具体的には、まず遺跡のある土地を事業区域から除外することが可能かどうかの協議を行います。次に、それが難しい場合には、事業区域であっても影響を受けない公園や緑地として保存すること、あるいは工事の範囲を地下の遺跡に影響がない程度に留めることで保存を図ることが可能かどうか、協議を行います。

協議により、これらの対応ができない場合には、記録保存のための発掘調査等の実施等を求めていくことになります。

みわ:スライド(スライド1)をご覧ください。1967年当時の七石山横穴墓群です。七国山横穴墓群栄区小菅ヶ谷町周辺に住んでいた古墳時代の豪族の一族の墓と考えられるもので、一部を公園に取り組み残し、あとはJR根岸線の敷設で破壊され、記録保存です。

文化財は破壊すればなくなります。
横浜と言えばペリー来航以来の150-60年の間の歴史ばかりが語られますが、太古の昔からの貴重な歴史遺産があります。科学の発達で、歴史の謎を紐解く可能性があると考えます。
上郷猿田地区における都市計画提案評価委員会で、「遺跡については、記録保存を前提とせず、調査方法から詳細な協議が必要である」と教育委員会は意見を述べておられます。上郷深田遺跡調査は、業者任せの記録保存を前提とする事なく、この立場を堅持し取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

岡田教育長:上郷深田遺跡の保存を理由としまして開発を法的に規制することは現況では困難ですが、今後、事業実施にあたって遺跡に影響が及ぶ場合には、発掘調査や保存等埋蔵文化財の取り扱いについて事業者と協議していきます。

みわ:しっかりと歴史に禍根を残さない取り組みをお願いします。


新着記事

  • 過去の記事


  • 赤旗新聞の申しこみはこちら

リンク

PAGE TOP