2025年1月 横浜市会議員 みわ智恵美
日本共産党市議団は、野庭市営住宅のバリアフリー化と建替を早急に進めるべきと長年求めてきました。2024年の第4回定例会で市営野庭住宅の建て替え議案が提出されましたが、実施方法に問題があります。建替えの設計、工事監理、入居者の移転支援、維持管理業務を一体的に民間事業者に任せるPFI(ピー・エフ・アイ)方式で進めるというのです。
2023年6月27日、野庭市営住宅の建て替え等住民説明会に参加。
今回の補正予算は、消防車両の購入費、小中学校整備事業など切実で緊急性の高い事業費補正や債務負担行為の補正となっておりこれらの点においては賛成するものです。しかし、私たちが今回の補正予算に賛成できないのは、市営野庭住宅の建て替えそのものについての反対ではなく、その実施方法については問題があり認められないという点です。
元野庭中学校の体育館で実施された住民説明会
中でも、入居者移転支援業務を民間事業者に任せることへの不安が拭えません。住まいは人権です。市営住宅は、経済的に苦しい方や障害のある方、高齢者に安心の住まいを提供する福祉事業です。これまでの建替えでは、市職員が住民に寄り添って対応してきましたが、民間に任せることで福祉政策の後退になるのではないでしょうか。
★市営野庭住宅(J街区)建替事業 要求水準書(案)
【入居者移転支援編】は以下のURLでご覧いただけます。
PFI事業は大企業・金融機関・ゼネコンのための新事業をつくり出すもので、公共分野の仕事を民間に明け渡すものだと指摘されています。横浜市には技術者がいる中で、民間活力の導入は適切でしょうか。また、大きな公共事業は市内中小事業者の仕事起こしに最適ですが、参入できるか懸念もあります。市が責任をもって直接建替え事業を進めるべきです。
市営住宅の高度化によって生み出される余剰地を民間事業者が取得することも可能で、利益が民間に行き、住民が置き去りにならないよう注視し、福祉施策の後退とならないよう取り組んでまいります。お困りごとがあれば、ご相談ください。