初めて、品川の大森駅に降り立ちまして、目指すは勝島。
バスに乗ってから、目指すところが初めての場所なので、バスの中で、スマホのマップを開き、バス停に降りてからの道順を確認。降りる直前まだ座っている時にポケットにスマホを入れてから、バス停についたので立ち上がりバスを降りた。
さて、改めてここからどう行くんだ?とポケットに手を入れたら、「無い!?」スマホが無い!
バスは、プーと発進して行ってしまった。
ええ?今のバスってどこの会社だった?と悩んでいたら、次なるバスが到着。
「すみません。さっきのバスにスマホを落としたんですが、何バスですか?」と運転手さんに尋ねると、「ここは京急と都営と両方なので、どっちか分かりませんが、とりあえずウチの連絡先はこちらです。」と都営バスの連絡先を記した小さな紙をさっとくださった。すぐ出るあたり、素晴らしい。
ありがとうございます、とステップを降りた。さて、どこから電話すればいいのかと見るとコンビニが。
「すみません、公衆電話ありますか?」「うちにはありません」「この近くに公衆電話ありますか?」「わかりません」「・・・・・ありがとうございました」
どうしよう?道行く人に電話をかしていただくか?と道路の反対側を見ると大型スーパーが。急いで道路を渡り、スーパーに入って見渡すと地元に詳しそうな仕事中のエプロン姿の男性が。
「すみません。このお店に公衆電話ありますか?」「ここには無いけど、道路を渡ってまっすぐ行くと突き当たりに公衆電話があるよ」「あ、ありがとうございます。ありがとうございます」と、声がうわずる。私の人を見る目は間違っていなかった。
スーパーから横断陸橋で繋がっている道路の向こう側に渡った。「まっすぐ行く」が、どこまでなのか不安になった。集会所のような建物があったので、中に入り、「すみません。この辺りに公衆電話ありますか?」
「出て、左に行くとつきあたりにありますよ」と帰りがけの男性。「ありがとうございます」勝島の男性はみんな親切だわ。
左に行くと、薄明かりの中に、ぼーっと公衆電話ボックスが浮かび上がって、ここだよと言っているよう。あったあった!何だか手が震える。財布の中を見ると100円玉が3こと10円玉が1こ。
人と待ち合わせていたが、そこの電話番号も分からないので兎にも角にも、バス会社に電話だ。
まず10円を入れた。「もしもし都営バスですか?スマホをバスに落としたのですが」「大森駅からウチのバスは出ていないので京急ではないですか?」「こちらの電話番号はバスの運転手さんに教えていただきましたが、京急の電話番号が分からないのです。教えていただけないでしょうか。何しろスマホが無いので」「ああ、自宅からではないのですね。ちょっと調べてきますが、このまま待てますか?」「はい待てます!」と100円を投入し待つ。
しばらくして「京急の大森営業所の番号です」と教えていただく。おお!地獄で仏とはこのこととうれしいのなんの。都営バスさん、ありがとう!!
改めて、100円を投入し、京急に電話。「5時45分ころのバスです。座っていた場所は後方の前列」「そのバスはまだ走っていますので、後15分くらいしたら電話ください」「はい!よろしくお願いします!」
これで、待ち合わせの場所に行き、無事ミーティング!一緒に、先ほどの電話ボックスに行き、100円を投入し、京急に電話。
「何色のスマホですか?」「あ、あったんですか?白の大きめです」「はい、ありました。これから取りにこられますか?」「はい!行きます!」又、仏様が!
早速、ミーティングの相手とともに大森駅まで舞い戻り、京急の営業所に。
営業所が、きらきら輝いて見える!「落とし物なら二階ですよ」と教えていただき、階段を上がる。
「スマホを受け取りにきました。ご迷惑をおかけしました。ありがとうございました」京急の所長さん、「はい」とスマホを渡してくださった。仏さまのような笑顔が!
「ありがとうございました。うれしいです。本当にありがとうございました」もう、涙が出そうだ。本当にうれしかった。ポケットが浅くて滑り落ちたようで、私がすわっていた場所に落ちていたそうだ。
スマホに一年ぶりに会えたような感じだ。階段を下りて、もう一度京急バス(今度は意識して)に乗って勝島へ。
都営バスのみなさま、京急バスのみなさま、本当にありがとうございました。そして、勝島近辺のみなさま、お世話になりました。
最後まで長い独り言読んでいただきありがとうございました。お疲れ様でした。携帯電話に頼りきって生活していて、無くなって、心臓がドキドキしました。情報がいっぱい詰まっていて、誰かの手に渡ったら、みんなに迷惑かかるってパニックになりそうでした。
無事、手元に返ってきて管理をしっかりしなくてはと改めて思いました。