みわ智恵美

三輪 ちえみ
日本共産党横浜市会議員
つぶやき 駆けある記

私は絶対に横浜に賭博場を持ってくるの!林文子市長―市民説明会で

2019年12月5日

IMG-801912月4日(水)夜7時から、横浜開港記念会館で行われた横浜市主催の「IR(統合型リゾート)の実現に向けて」市民説明会があった。私は、中区在勤なので申し込み参加した。

「私は絶対に横浜に賭博場を持ってくるの!」との市長の思いがあふれたそれ以外言いようのない市民への説明会であった。

まず、市長は約40分間「市民の皆さまとめざす横浜の未来」と題するパワーポイント51ページ中「横浜の現状」の24ページ分を熱心に説明。

残り、27ページが肝心の「横浜がめざすIRの姿」の説明なのに、「しゃべりすぎたみたいで時間がないですが」と、早口に拍車がかかり、20分で語った。

 

約40分かけた前半の「横浜の現状」では、東京23区と大阪市・名古屋市を引き合いに出して、横浜も頑張っているけれど、ダメなのだとして、「大阪素晴らしいですね」と述べたが、税収問題での評価か?

gennkannkannbann横浜は、苦しく厳しいけれど将来に向けてはちゃんと投資しているのだと説明。「将来」って、横浜の未来であるこどもたちに中学校給食していないけれどと思っていたら、「横浜環状道路」「相鉄・JR直通」「星川駅と天王町駅の高架化」を紹介した。そこが、将来なんだね。

インフラ整備の大変さを述べ、ラグビーワールドカップ2019TM、ワールドクラスのクルーズポート、東京2020オリンピック・パラリンピックの会場となることを説明。

文化芸術都市については、3年に一度の現代美術の展覧会であるトリエンナーレを、ドキドキワクワクしないのでダンスのフェスティバルを始めたとのくだりには驚いた。

そして、民間の大型音楽ホールが2つ建設されることを紹介。

横浜に花が少ないと「めずらしい税金(市長曰く)」の使い道として花いっぱいを実現したと。

農業生産地には「ばっちり予算を入れます」と言われたが、横浜環状北西線建設では梨畑をつぶした。

林市長の趣味でこの横浜は動いているのか?と錯覚しそうな説明の数々。

いや、そうしようとしているのかもしれない。

さて、8時半までの説明会であるが、市長の説明が長くなったので会全体の時間15分延長を決める。

 

15分間の休憩ののち、参加者から出された山となった質問用紙の中から、司会者が質問用紙を抜き取り紹介。

市長や副市長、IR推進室長が答える時間なのだ。

市民からの質問で、「カジノのないタイのバンコクのような街を目指してはどうか?」ときた。

林市長は「横浜は、個性的な場所が極めて少ない、魅力が無い、リピートする決定的コンテンツが無い、タイに詳しくないが」と横浜をこき下ろし、カジノ無しのリゾートについては検討もしていなかったことが明らかとなった。

そして、魅力的な場所としてつくるのが「カジノIR」だと。

さて、IRについての説明では「カジノ施設はIR施設全体の床面積の3%以内」であると力を込め、「実は97%はいろいろな施設で占められている」んですよと。

が、質問で、「カジノより伝統文化、知的財産を大事にした方がいいのではないか」と問われると、「伝統芸能に対してしっかりやらない国だ」とし、「大きなスケールのIRの中で、投資額が大きいのでカジノが無ければやれない、継続的に運営するにもカジノ収益で投資する」と、わずか面積3%のカジノに頼っていることは隠さなかった。

ギャンブル依存症が減ることがあるのかの質問には、小林副市長が、シンガポールの例を出し、予防と相談がビルトインされているとした。

市大病院のような専門機関があるとし、増やさないことができると回答。

あれ、質問は減ることがあるのかでしたが、あまり自信は無いのだ。

時間的に終わりに近づいてきたとき、司会者の質問選びの中に自らの質問が入っていないとして、一人の男性が立ち上がり、「なぜ市長は市民と話さないのですか」との声があがった。

市民説明会と言っても、黙って聞かされ続けるという民主主義とはかけ離れた会となっていたことが我慢できなくなったのだと思う。「市長は私の質問に答えていただきたい」「こどもたちをどう守るのか」というようなことを質問に書かれていたようで、これまでに何度質問しても市からの回答が無かったということで、この場で聞きたいと。

市が、どの質問にもきちんと答えてホームページや資料室に出すことを約束して、男性は着席されたが、市民の意見に耳を傾ける姿勢は無く、どうしてもカジノ誘致するという前提で、すべてのことが組み立てられているとしか思えなかった。

企業からの参加だろうスーツ姿の男性が多く参加していた。開港記念会館前には、カジノ誘致反対の市民が、寒い中、宣伝を続けてくださっていた。

78607163_2539561762997575_6342724440496799744_nそして、開港記念会館のそばで、神奈川県警が警備していた。

取り締まられるべきは、刑法で犯罪行為のカジノ賭博場を横浜市民の貴重な財産である港のど真ん中に持ってこようとしている側ではないだろうか。

会場から出ると、市民連合の皆さんや、カジノの是非を決める横浜市民の会の皆さん、共産党の古谷議員と北谷議員、立憲民主党の議員のあげる、「カジノの是非は市民が決めよう」の声が響いていた。


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