特養ホーム整備数2倍に 住民要求が一歩実る
介護保険料の軽減に向け、積立金活用を
横浜市では、団塊の世代が75歳を迎える2025年には、高齢化率が26.1%となり、4人に1人が高齢者の時代となる。
横浜市は、10月に第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(素案)を出し、特別養護老人ホームの年間整備数をこれまでの倍にする計画を発表。
300床から600床へ
今計画で、2018年度から年間600床を目標に事業者を募集し、2020年度末から実施するとしている。
日本共産党市議団(あらき由美子団長、9人)は、特別養護老人ホームの整備について、2年半前の市議選で増床を重点政策にかかげ、これまでも機会あるごとに年300床という現行の増床計画の見直しを市長に迫ってきた。
それは入所まで一年間も待たされる深刻な実態は放置できないからだ。
市長選挙で公約に
林市長は、7月の市長選挙公約で倍増を掲げ、9月議会では古谷靖彦議員の質問に対し、
「私は、一年強待たせるのは申し訳ないという気持ちをずっと持っていた」と、
党市議団と同じ認識を表明。
また、国の介護保険制度改悪によって、要介護2以下の方は特養ホームに原則入所できなくなった。
老後の住まい問題は、個人責任だけでは解決できない社会問題。
古谷議員は、高齢者向け市営住宅、低所得者向け公的住宅の拡充、民間空き家を活用する新たな賃貸住宅制度(新住宅セーフティーネット制度)の早期創設を提案した。
市長は
「市営住宅の単身高齢者募集枠を増やす、新住宅制度では効果的な家賃補助制度を検討」と答弁。
次期計画で介護保険料が月額6,600円に
介護保険料の現行基準額は月額5,990円だが、第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(素案)では、6,600円に引上げられている。
そして、2025年には8,100円程度まで上がる推計を示した。
介護保険料の負担はすでに限界、次期の計画では、引き下げ努力を-基金をを使って
10月3日、決算特別委員会の総合審査で、白井まさ子議員(港北区選出)は、年金が減り、消費税も医療費も増えるなか、介護保険料の負担はすでに限界だと指摘。
次期の計画では、あらゆる方法での引き下げ努力が必要だとして、約100億円の介護保険会計の基金(積立金)の全額取り崩しと応能負担の強化による引き上げ抑制を提案。
健康福祉局長は「準備基金の状況に応じた活用を検討」と答弁。
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市民意見を募集中―横浜市
横浜市では、計画素案について、市民意見・提案を募集している。
期限は12月28日まで。
提出方法はハガキ、FAX、電子メール。
各区で説明会も開かれる。
詳しくは健康福祉局高齢福祉課のホームページへ
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/kyoutuu/jourei/jigyoukeikaku/dai7ki-keikaku/