みわ智恵美

三輪 ちえみ
日本共産党横浜市会議員
駆けある記

横浜市教育委員会が新たな中学生用副読本を作成することについてー今どうなっている?

2016年10月3日

5月に横浜市教育委員会指導企画課長名で、中学生用副読本「Yokohama Express」の作成について、各局企画担当課長あてに通知し、横浜の「今」について学ぶ内容となっており、市政に関する項目も多く含まれることから、各局とも情報を共有させながら準備を進めていくとしていた。

この9月には原稿を完成し、年内に配布したいとしていたが、市民的にも話題にもなっており、現在丁寧に原稿をみなおして、慎重に作成しているとしている。
若干ずれ込んでいるが、あまり遅くならないようにしたいとのこと。

作成にあたっては、教育委員会の指導主事が、中学生の学習にふさわしいものとなるよう執筆したと聞いていたが、大学の先生方にもアドバイスをいただいているとのことだ。

4名の大学関係者は、英語コミュニケーション学科、理科教育、社会科教育、教育心理学の専門家とのこと。

副読本は、自主的に取材に行くなど、授業のためだけのものではない。また、様々な教科でも活用できるものとしたい、との説明があった。

市民からの様々な声が寄せられている。市教育委員会は、未来に責任を持つためにも過去に目を閉ざす様なものをつくってはならないと思う。

わかる横浜は、横浜の歴史を学びそこから、生徒が自分でも調べてみようと行動を促すものでもあったと思う。関東大震災の時に横浜で実際に起こった、朝鮮人や中国人への虐殺についてもきちんと記述してあった。

 

神奈川新聞でも紹介してあったが、中央防災会議報告書には、震災における虐殺は決して過去のものではないと強調し、「防災上の教訓としては、植民地支配との関係という特殊性にとらわれない見方も重要である」とし、「時代や地域が変わっても、言語、習慣、信条等の相違により異質性が感じられる人間集団はいかなる社会にも常に存在しており、そのような集団が標的となり得るという一般的な課題としての認識である」としている。

私は、この中央防災会議が冷静に、歴史を見つめていることに敬意を表したい。大震災の前年に創立した日本共産党にたいして行われた関東大震災時の大弾圧を思い出さずにはいられないからである。

警察は、震災3カ月前の6月5日、いっせい弾圧を加え、30余人を検挙した。しかし、現在の江東区、墨田区(南葛地域)を中心に労働運動はなお活発だったため、軍と警察は一体になって、震災の混乱に乗じて、社会主義者を一挙に根絶やしにしようとする。

9月3日、被災者救援のため活動中の南葛労働会の本部から、川合義虎(21、民青同盟の前身である日本共産青年同盟初代委員長)と、居合わせた労働者、山岸実司(20)、鈴木直一(23)、近藤広造(19)、加藤高寿(26)、北島吉蔵(19)、さらに同会の吉村光治(23)、佐藤欣治(21)、純労働組合の平沢計七(34)、中筋宇八(24)らが相次ぎ亀戸署に留置された。

同署では、その夜から翌日にかけて、多数の朝鮮人が虐殺された。川合ら10人は軍に引き渡され、5日未明、近衛師団の騎兵第13連隊の兵士によって刺殺された。これがいわゆる「亀戸事件」である。また、大杉栄・伊藤野枝夫妻と6歳になる甥(おい)が甘粕憲兵大尉によって絞殺される甘粕事件が起きる。このように大震災時に、驚くべき野蛮なテロリズムに支配勢力が走ったことは、国民にはけっして忘れることのできない教訓である。


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