食品廃棄前提の「当日注文」試行延長を決定
全国20政令市で、横浜だけが中学校給食を実施していない。これは、家庭弁当にこだわる自民党と、それに同調する公明党の議員らが多数を占めている横浜市議会の実態から来ているもの。
給食ではない「ハマ弁」推進の市教委
林文子市長と自民党、公明党市議団等の意向を受けて市教育委員会は、給食を行わずに、中学校の「昼食」の充実を図るとして、17年1月から業者配達弁当「ハマ弁」を、145の全ての市立中学校に導入した。
「ハマ弁」は市の栄養士が献立をつくらず、食材も業者まかせ。栄養基準も低く、これでは、食育の教材にもならない。
食品廃棄を前提にした当日注文方式の試行
「ハマ弁」の当初目標は、喫食率20%でしたが、2017年は1%台、値下げした18年4月以降も2%程度と低迷が続いた。
(10月生徒2.1%)
市教育委員会は、打開策として8月末から11月末までの3か月間、モニター校12校で「当日注文」を試行。当日注文は「売り切れ」とならないよう多めにつくることから、9月28日までの29日間で売れ残り分1249個が廃棄処分された。
12月以降も当日注文試行の継続を決定。全校実施も
10月のモニター校12校の喫食率は、生徒6.4%、教職員15%、全体で7.1%となったと発表。来年4月以降の全校実施を見据えて、12月以降も当日注文の試行を継続することを決定した。(モニター12校のうち、2校を外し、新たに2校を追加)
選ればれていないハマ弁は中止し、中学校給食実施を
市教育委員会は、インターネットでの当日注文システム導入など様々な手を使って喫食率向上を図ろうとしているが、当日注文方式は、ハマ弁(食品)の廃棄を避けることができない。 これは「食品ロスを出さないライフスタイルの定着」をかかげる市の方針に真っ向から反するものだ。 子どもから選ばれていないハマ弁は即時やめて、市民が望む中学校給食実施に切りかえるべきである。
親子式ランチを試食(小学校の給食調理室で調理したものを中学生に提供)
金沢区の横浜市立西金沢学園で、親子式で中学生が食しているNKランチを議員団で試食。給食扱いで無いので値段は520円だが、中学生の70%が注文。
【日本共産党の提案】
全員が喫食する自校調理方式の中学校給食をめざします。
●すべての生徒が出来たての温かい栄養バラン スのとれた昼食をとることができ、笑顔で会 話する時間が共有されます。
●全員喫食の給食によって食教育がすすみます。
●調理室は、災害時の食事提供に役立ちます。
●食材の地産地消。地元雇用にも貢献します。
●就学援助制度で給食費が無料となり、子ども の貧困解消につながります。